前々から友人からすごいキャラだというのは聞いていて、「絶対落ちないぞ」と決意して太郎ルートに挑みました。
結論から言うと、落ちた。
もともと他の方のブログ等で読んだりしていたので色々と酷いことをされるルートだというのはなんとなくは知っていました。
とはいえ彼が登場するのはあのときメモGSシリーズです。酷いと言ってもそこまで傷つくことはされないだろうと余裕をかましていたところでやってきた、中庭で恋人をこっぴどく振る太郎を目撃してしまうイベント。
彼女に好きな人ができたから、あえて酷い言葉でこちらから振ったのだと説明する太郎に、なんだか雲行きが怪しくなってきたぞと不安になる私。
そしてそんな私をよそに、一緒にお昼を食べたりデートをするうちにどんどん太郎に惹かれていく主人公。
画面外から「やめろ!そっちにいくんじゃない!」と絶叫しながらも攻略のために彼とのフラグを立てながら進めていった先で私を待っていたのは「これからは付き合えない」「君も割り切れよ」「恋愛はゲームなんだ」などといった酷い言葉の数々。そう、主人公は彼に弄ばれていたのです。
卒業したら会えなくなってしまうから連絡先を教えてもらおうと自分のところにきた健気な後輩にこの仕打ち、私が今プレイしているのは本当にGSなのだろうかと疑いましたが、何度確認しても3DSに挿入されているのはGS2のソフトでした。
この時点でもうだいぶ酷い仕打ちを受けていると思うのですが、主人公は太郎に会えることを期待して、彼がたまに行くという喫茶店でバイトを始めます。
太郎は確かにそのお店に来るんですが、なんと女連れ。時々挟まる会話イベでは完全に都合のいい女として扱われますし、この辺りは結構つらかったですね。
それでもめげずにバイトを続けていると、なんと太郎からデートに誘われます。そして喜んだのもつかの間、主人公に「セクシーな服を着てきて」と言い放つ太郎。
ここの流れはうっすら知ってたんですけど、実際言われてみると感動しましたね。すごい、本当に言われるんだ!って。無視してピュア服着ていったら「セクシーな服着てこいっていったよな?」と怒られ、それならばとロードしてセクシー服で出直したらナンパ男に絡まれた挙句に助けてくれたけどなんだか機嫌の悪い太郎からは「似合ってる、いかにも軽そう」とか言われるのでマジで笑いました。しかも気が変わったと言ってそのまま帰っちゃうし。
数日後、バイト中の主人公を「話がある」と言って太郎が無理やりサボらせます。彼は自分が酷くて最悪なことばかりしている自覚がありました。
これはゲームで、自分が本気になったらきっと君は逃げるんだと。主人公は否定しますが、それを聞いた太郎はなんだか傷ついたように見えました。
ここで太郎に対して改めて怒りたくなるプレイヤーもいると思うけど、私は可愛いやつだなぁと思ってしまった。
自分から頼んだくせに、その通りにしてきた相手が絡まれてるのをみるとすごく不快になったんだろうなぁとか、彼女が一途に自分に好意を向けてくれることに対しての戸惑いがあるのだろうなとか考えると、ここまでの彼の行動に対しての許せない気持ちはあったけど、どうも嫌いにはなれなかった。
この後の展開がまたいい。
主人公がバイトしている店で、今まで遊んでいた女性たちに別れ話をして強く責められる太郎。庇おうとする主人公まで責められそうになるんですが、ここで「この人は僕の大切な人だ」「この子がいい」とハッキリ言ってくれるのが本当に好きで。
家まで送ってくれてからの主人公との会話も可愛くてとても好きです。改めてデートに誘ってくれた彼に「やっぱりセクシーな服を着て行った方がいい?」と少し意地の悪い質問をするんですが、これに対しての彼の返答は
「意地悪なんだな。
いいよ、なんでも。それを好きになるよ。
......おやすみ。」
これめちゃくちゃ可愛くないですか?太郎の発した言葉の中でこれが一番好き。
ここで完全に太郎に陥落した気がします。開始前にあれだけ落ちないと意気込んだのに。
でもいくら私が太郎を可愛いと思おうが、これまでに彼から受けた仕打ちが帳消しになるわけではありません。
デート当日、待ち合わせ場所で和やかに会話する二人の前に現れたナンパ男が落とした、特大級の爆弾。あの時主人公がナンパされたのは偶然ではなく、太郎から「この子には飽きたから譲る」と言われたからでした。
正直この展開自体はナンパされた時から予想はしてて、いつこの爆弾が爆発するんだろうとハラハラしてたんですよ。 でも二人が幸せになれる希望が見えてきたタイミングでくるの、あまりに効果的すぎてナンパ男が現れた時に思わず「き、きた...!」って声が出てしまった。
ここの選択肢によってルートが分岐、この後のイベント内容とエンディングが少し変化するのですが、個人的に好きなのは「酷すぎる...」のAルートです。主人公と私の痛みを味わってほしいし、太郎の「お願いだ、行かないでくれ...」という切実な台詞が聞けるので。
そしてなんやかんやあり、卒業式。灯台で太郎と再会します。
エンディングで彼の今までの行動の理由がわかるんですが、彼のしたことは決して許されることではないと思います。下手したら恋愛自体がトラウマになるようなことをされているわけですし、それも主人公だけでなく他の女の子にもしてるんですよね。本人が「軽蔑してくれて構わない」と言っていますが、本当にそれだけのことを彼はしていると思います。
それでも私はやっぱり彼のことを嫌いになれないし、自分が傷ついてどうしようもなくなって、他人を同じように傷つけてしまった真嶋太郎という人間の不器用さを可愛いと思ってしまいました。私の完敗です。
真嶋太郎、いいキャラクターだった...。出会えてよかったです。
GSでこういうキャラはもう出てこないんじゃないかな、というかこういうルートを何個も出されても困りますが(笑)
攻略中、3の蓮見と似ている部分があるように思ったので、また蓮見ルートもやり直してキャラ語り記事とか書きたいですね。
次はいい加減下天にいこうと思います。年内にコンプしたいなぁ。
余談ですが記事を書く前にもう一度イベントをちゃんと見直したくて合計で太郎ルート2.5周しました(1周目でAB両方見た)。楽しかったけどやっぱりお腹いっぱいになった。